ローカルな価値観の「半歩」先を行く -Coordinator 瀬戸 昌宣[後編]-

KSPArticle, Interview

KOCHI STARTUP PARK

インタビュー[前編]では、瀬戸さんのこれまでの経歴とチャレンジを通して感じられたことを伺いましたが、[後編]の今回は、高知県という土地でチャレンジを行うことやKOCHI STARTUP PARKの意義を中心にお話を伺いました。

 

地元の価値観を「半歩」進める

──さて、01のチャレンジを仕掛けていく上で、高知県はどういった場所であると瀬戸さんは見ていますか?

きちんとこちらにストーリーがあり、それなりのアクシデントが起こる前提で、それに対応できる準備さえしておけば、高知県はかなりチャレンジしやすい場所だと僕は思っています。

まず競争っていう部分では、悪く言うつもりはないけれど、カッティングエッジ(=革新的・最先端)の競合が非常に少ない。だから、価値を生み出せばそれは定着しますし、そういう意味で、チャレンジが非常にしやすい場所だと感じています。

また、高知県民は「新しいもの好き」だと思います。

そこで、地元の価値観を「一歩」進めるのではなくて、「半歩」進めるっていう距離感を持てている人は、おそらくすごく良いだろうなと思います。

どういうことかというと、僕もアメリカから移住して最初の半年がめちゃくちゃ苦しかったんですね。自分のボディクロックやマインドのクロックスピードが全然合わないわけですよ。

もちろん、自分で教育事業をやっていくときに、地域が教育を通してガラッと変わるなんて考えていないんだけれども、こちらとしては十手先を打ちたいわけですよ。でも、地元で暮らす人々にとってそれはやりすぎなわけであって、その半分。進むんだったら一歩ではなく半歩。その半歩から、ジリジリとすり足で一歩先へ進んでいくっていうような距離感を育めれば、間違いなくやりやすい場所じゃないかなと思います。必ず前進していけるので。

一方で、「新しいもの好き」というのは裏返せば「飽きっぽい」ということなので、どういうサービスなのかによって継続性の部分が課題になるということはあると思っています。意外とパタッと常連さんが切れるというのを色々な飲食店でも見ていますし、高知駅周辺の飲食店の移り変わりも本当に早いんですよ。笑 「あっちの方が美味しいから」といった理由ではなく、単純に「飽きる」っていうことだと思うんです。

そういう意味で、愚直に同じことをやり続けるっていう職人気質が強すぎるとやりにくいかもしれませんね。だから、職人的にやるのであれば、圧倒的に価値が高い、もしくはエッジが効いていないと厳しいかもしれません。

 

──半歩先に進めるという感覚・考え方は本当にその通りですよね。

東京での事業経験が豊富な人たちからすると「次こうなって最終的にこうなっていくんだから、今こうすべきだよね」という感覚を持っているので、そこを急ぎたくなるんですが、あるところで、地域に精神的な急ブレーキがかかってしまうことがある。

その時に僕らの背中が遠すぎると人は怖くなるんですよね。だから、手を伸ばせば腕をつかめる半歩の距離感が本当に安心感を与えるんです。これってすごく大切なことなんです。