学校、NPO、プロ野球チーム……多様なセクションで笑顔をつくる20歳ーー高知大学・立野雄二郎

6月30日に開催されたU-25限定イベント「コウチミライリーダーズカフェvol.1」。ゲストとして登壇した高知大学・立野雄二郎(たつの・ゆうじろう)さんのトークセッションの内容を元にまとめました。

高知大学2年生の立野雄二郎さん

高知は僕がやりたいことを応援してくれる土地

高知大学地域協働学部2年生の立野雄二郎です。1998年生まれの20歳で、北海道の室蘭市の出身です。北海道の中では比較的雪が少なく暖かい地域です。小学校・中学校と児童会長や学級委員長を務めたり、野球部の部長をしたりと幼い頃から比較的、リーダーの立場で何かをすることが多かったかもしれません。

大学入学と同時に高知へ来ましたが、率直に、高知の気風ってすごくいいなと感じています。僕が「やりたいです!」と言うと、「やろう! そのためにいまなにができるかな?」って真剣に話し合ってくれる大人が多い印象を受けます。この後で具体的な活動を紹介しますが、高知に来て、そういう人たちの協力のおかげで実現できていることがたくさんあります。

笑顔は伝染する

さて、20年間の人生で僕なりにいろいろな経験をして、自分の中の「軸」を意識するようになりました。軸というと抽象的ですが、「他の誰に言われても覆せないもの、譲れないもの」がきっとみんなあるんじゃないでしょうか。

自分の軸をマインドマップで考えることも

それが僕の場合は「笑顔」でした。もう少し詳しくお話しさせてください。

笑顔は伝染病です。ここに1つの笑顔がある。すると、その笑顔を見た別の誰かも笑顔になる。またその誰かの笑顔が別の人へと伝染していく。そんな風に感じています。僕も将来的にそういう影響を与えられる仕事をしたいと考えています。

カンボジアで見た笑顔が今の軸を決めた

こんな風に思った直接的なきっかけがありました。高校1年生でカンボジアへ行った時のことです。僕にとって初めての海外でした。通っていた中高一貫校はユネスコスクールといってユネスコの理念に沿った取り組みをする学校でした。それもありカンボジアの現状については見聞きしていたので、それを自分の肌で感じてみたいと思ったんです。

カンボジアで出会った子たちは、本当に一生懸命勉強をするし僕たちが教えたことには全力で取り組んでくれるんです。そんな日常の中にあるすごく何気ない笑顔が僕の中では印象的でした。

カンボジアの子どもたち

自分の仕事を通して、周りの人のこんな笑顔をつくってあげられたらと思ったんです。この時に感じたことは今に至るまで、ずっと僕の心に色あせることなく残っています。

カンボジアから帰国して、僕自身アクションを起こしてみることにしました。小さなことです。担任の先生の誕生日には必ずサプライズをするとか、月に1回記念日を決めてクラスみんなで写真を撮るとか。

担任の先生へのサプライズ

些細なことですが、やはり自分が誰かを笑顔にできるというのは本当に嬉しいことでした。

NPO法人にアポなし訪問

ここから少し具体的に僕がどんなことをしてきたか、今しているのかをお話します。

大学1年生は、人脈づくりと経験積みをテーマに動いていました。今もそうですね。そのテーマのもと、北海道から高知へ出てきて、僕が一番初めにしたことはこれです。

「土佐山アカデミー」というNPO法人の事務所まで、自転車で行った時の写真です。車でも40分近くかかる山道ですから、自転車は辛かったですよ。土佐山アカデミーというのは、簡単に言うとイベントを通して「中山間地域にある課題を学びに変えましょう」ということをやっている団体です。

土佐山アカデミー
私たち土佐山アカデミーは、 高知市の源流域である中山間地「土佐山(旧土佐山村)」を拠点として 「人が自然の一部として生きる文化を育む」というミッションの実現に向けて 「学びの場づくり事業」「つながりづくり事業」「文化・社会づくり事業」といった事業を実施しています。(土佐山アカデミーウェブサイトより引用)

大学の授業で代表を務める吉冨慎作(よしとみ・しんさく)さんに会って、話を聞いたのがきっかけです。吉冨さんの話に惹かれるものを感じ、名刺をもらいました。

で、名刺の裏を見たら、その地域にある温泉の半額券になっていたんです。これは温泉入りに行くしかないってことで、高知へ来て1ヶ月で、道も全くわからない時にGoogleマップを頼りに事務所まで向かいました。なんとかたどり着いて、温泉に入る前に土佐山アカデミーの事務所に挨拶に行った時に撮ったのが先ほどの写真です。

事前に何も連絡していなかったので、吉冨さんの名刺にあった電話番号にかけて、「事務所の前にいるんですけど」って言ったら、呆れたように笑われました。こんなことから、土佐山アカデミーでの活動を開始することになりました。

最近では、土佐山アカデミーが開催したイベント「高知地域おこしサミット2018」にもスタッフとして参加した

「3回会ったらこっちのもん」

大学に入ってからの1年間だけでも語りきれないほどたくさんの人に会いに行きましが、その時に僕なりに意識していることがあります。

それが「3回会う」こと。

まず、「この人すごい。会いたい」と思ったら僕は必ず名刺を渡すようにしています。名刺を交換した後、次は自分からその人へ会いに出向くんです。多くの場合、「よく来たね」と言ってもらえますよね。2回でもいいとは思うんですけど、僕の感覚では、「3回会えば必ず顔を覚えもらえる」と思っているので、どんな場所で会っても、その点は意識しています。

プロ野球チームでイベント企画を成功

僕が現在関わっている活動をもう1つ紹介させてください。高知の人は知っているかもしれませんが、四国アイランドリーグplusに所属する「高知ファイティングドッグス」というプロ野球チームで活動をしています。

ビールの売り子から会場の設営などさまざまですが、記憶に残っているのはフラッシュモブをした時のことですね。プロ野球チームとフラッシュモブってなんの関係が、と思うかもしれませんが、来場したカップルに対して球場でサプライズプロポーズを行うイベントを企画したんです。旦那さんが仕掛け人となって、奥さんへプロポーズをするという。これはテレビでも大きく取り上げてもらい、無事、企画もプロポーズも成功を収めることができました。

テレビ取材時の様子

実は先日、この時のご夫婦が球場に来てくれて、子どもが生まれたと聞いて、嬉しくて思わず写真を撮ってしまいました。改めて、やってよかったと思えました。

生き生きとした人たちの中にいると、自分も「何かしなくちゃいけない」「面白いことしよう」といつも刺激をもらえます。

最後になりますが、「自分は何に突き動かされて活動しているのか」を考えると、やはり多くの人を笑顔にしたいという気持ちです。多くの人を笑顔にするためには今以上に自分が成長することが必要だと思っていますし、そのためにたくさんの人と出逢い、いろいろな経験を積んでいるのが今の僕です。


立野雄二郎(たつの・ゆうじろう)高知大学地域協働学部2年生

1998年5月27日生まれ。現在、高知市の中山間地を拠点に、学びの場や文化づくりなどを行う「特定非営利活動法人土佐山アカデミー」や四国アイランドリーグに所属するプロ野球チーム「高知ファイティングドッグス」と活動を共にしている。その他、佐川高校支援員やラフティングガイド(mont-bell所属)を務めるなど、多方面でチャレンジを続けている。

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