ママ友の集まりがNPOへ──高知からグローバル教育を推進:Global Education Lab 高知代表・市野和美

今回は「特定非営利活動法人Global Education Lab 高知」を運営する市野和美さんにお話を聞きました。

市野さんは、過去にステップアッププログラムやKSPデモデイに参加し、事業を推進してきました。もともとは子どものためにとはじめた英語サークルがNPOの原型だと話す市野さん。これまでの道のりを聞きました。

高知発、グローバル教育を推進するNPO

「Global Education Lab 高知」は、高知県のグローバル教育の水準を底上げし、国際感覚を身につけた若者の輩出を目指した活動するNPO法人です。主に、小学生までの子どもたちと、子どもたちに大きく影響を与える保護者の方を対象に、さまざまなプログラムを提供しています。

今でこそ英語や国際教育に関わり、NPOまで立ち上げていますが、もともとそういった分野に縁があったわけではありません。恥ずかしながら私はいまだに英語はしゃべれません。

幼い頃は、クラシックバレエや器械体操を習っていました。その経験を活かし、専門学校卒業後も高知のスポーツクラブでインストラクターとして6年勤務。その後は2019の4月まで、NPOの代表と並行して、フリーのインストラクターをしていました。ちなみに、このインストラクターの指導経験は、今協力してくれる英語教室の先生たちにアドバイスをする際にも非常に役立っています。

8年前、ママ友と開いた英語サークルがNPO立ち上げのきっかけに

Global Education Lab 高知のプログラムの様子

スポーツクラブのインストラクターを退職後に、結婚、出産を経験します。これまで全く英語に触れてこなかった私が英語と関わりを持ったのは、子どもが英語を習いたいと言い出したことがきっかけでした。それで近くの英語教室を探したんですが、ちょうど良い教室がなくて。周りには、同じように子どもに英語を習わせたいというママ友も多かったので、だったら自分たちで作ってみようかと、毎週土曜日に英語サークルの活動を始めました。これが8年ほど前の話です。このサークルが、今のNPO法人の原型になっています。

私たちだけで集まっても何もできないので、まず先生が必要!といきなり高知市の教育委員会に出向いて相談に行きます。交渉の末、何とかALT(外国語指導助手、学校などで日本人教師の補助をする)の講師をボランティアで紹介してもらい、無事にサークル活動が始まりました。

こうして数年ほどサークルを続けていたわけですが、立ち上げ当初からサークルを手伝ってくれていたALTの先生から「任期終了後も高知にいるために英語教室を開きたい」と相談を受けたんです。それで、サークルと並行して英語教室の立ち上げを手伝うことになりました。

現在、その先生は広島に行ってしまったので、他の先生を紹介してもらいましたが、彼との出会いがNPO法人設立のひとつのきっかけになり、今に至っています。

そうした中で、より本格的に企業などを巻き込んで運営しなければならないと思い、サークルのNPO化を目指すことに。その頃、ちょうど、KOCHI STARTUP PARKが開催していたステップアッププログラムの募集を目にしたこともあり、NPO法人の立ち上げ準備と事業化に向けての整理を進めていきました。

英語教室、子育てサークル、学校での授業まで

Global Education Lab 高知では、いくつかのプログラムを運営しています。まず一つが英語教です。室幼児から中学生クラスと0〜2歳親子のクラス(現在都合により休講中)があり、公民館と講師の自宅で、計週2回開講しています。こどもクラスは「英語を学ぶ」ではなく「英語で学ぶ」を目的にオールイングリッシュで行いコミュニケーションの楽しさを体感しながら国際感覚を養えます。

また、0歳児から小学校低学年を対象とする子育てサークル「子育てママのこどもとふれあう英語の会」も運営しています。0~2歳児向けには主に保護者向けのコンテンツで、2歳以上の子には保護者と一緒に楽しめるコンテンツを提供しています。保護者も参加することで、家でも子供と英語の本を読んだり、一緒に英語のビデオを見るようになるなど、英語教育への理解を深めてもらうねらいです。こちらは毎月1回の開催で、ゆるやかなコミュニティをつくっています。これまでオーテピア高知図書館さんとの共同開催や、高知蔦屋書店さんともコラボするなど、活動の輪を広げています。

先日のハロウィンで開催したプログラム

また最近では、学校や幼稚園、保育園などでも、課外授業などの一環でプログラムを提供する機会も増えています。これまで、高知国際中学校のイングリッシュキャンプやデンマーク理事による幼稚園で民族音楽のワークショップを開催したりしてきました。また現在は、認定こども園丑之助学園でのアフタースクールなども行っています。

時代に合わせて、積極的に英語教育を取り入れようとする学校も増えてきていますが、学校の先生だけで全てを達成しようとするのはなかなかに困難です。そこで、私たちが外部講師として、その部分を補う役割を果たせればと思っています。

次はグローバル教育の拠点づくり、地域のコミュニティセンターにインターナショナルプリスクールの併設を目指す

Global Education Lab 高知の理事との1枚(写真左が市野さん)

現在は、グローバル教育や国際交流を身近に提供するための拠点づくりを目指しています。さまざまな国の大人や子どもたちが集まってコミュニケーションを取れる場で、そこにインターナショナルプリスクールを併設したいと考えているんです。この二つを併設することで、より地域に開かれた場所で、子どもも大人も海外の文化や人と交流できるようになります。

私たちは、ただ英語を勉強してほしいわけではありません。英語は世界の中の1言語でコミュニケーションツールでしかありません。それをきっかけにして、世界の音楽や、芸能、考え方など多様な文化に触れてもらいたいんです。もちろん、高知や日本について知るのも大切ですが、そこから1歩外へ飛び出して、広い世界を知るきっかけとなるような場を提供できたらと考えています。

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