~「実践プログラム」を開催しました~
今年度のKSPは、アイデアを形にし、顧客のニーズに合った商品やサービスにしていく起業準備のプログラムを入門・基礎・実践の3段階で開催しています。
このうち9月から始まった第1回実践プログラムが11月29日に終了しました。
一期生は9人。県内だけでなく、東京からもご参加いただきました。年齢や職業、ビジネスプランも様々です。KSPでは、普段関わる事の少ない職業や年代、地域の方とも知り合う事ができます。
実践プログラムは1ヶ月に一度、連続した土日に集合し、参加者全員がビジネスプランを磨き上げるためのワークをします。また、ワークとワークの間にはメンタリング(個別相談)でブラッシュアップをしていきます。
初回は9月5日・6日。この2日間は参加者同士の交流がメインです。同期生はビジネスプランについてアドバイスをしてくれる最初の顧客でもあります。それぞれのプランを共有し、より良いビジネスにしていくために全員で考えていきます。
新型コロナウィルス感染症の影響から講師がオンラインでの参加となったり、台風の影響から講義時間の短縮や会場参加が難しい方が急遽オンライン参加となるなどハプニングもありましたが、皆さん楽しまれていました。
2回目は10月24日・25日。前回から1ヶ月間に皆さんがブラッシュアップしてこられたビジネスプランについて、顧客は誰なのか、そういった人はどこにいるのかを深掘りして考えていきます。
個人ワークの後は講師と対話です。
「お客さんは誰ですか?」「その人は何に困っていますか?」「あなたはどんな価値が提供できますか?」といったことを細分化していきます。「やりたいこと」と「顧客が欲しいと思っていること」を少しずつ近づけていく作業です。
なかなか答えられない方もいらっしゃいましたが、皆さんご自身の考えを整理するのにとても役立ったようでした。
最後は11月28日・29日です。これまで約3ヶ月間で考えてきたことを参加者同士で発表します。
起業に向けた準備状況は異なりますが、各々の目標に向かってどのように行動していくか等を宣言し、参加者全員がお互いをたたえ合いました。
また、今年度の実践プログラムでは、毎回、県内外の先輩起業家の体験談やビジネスについて聞くことができます。
初回は宮崎県のSUNAO製薬さんです。「地域資源革新でみんなを幸せに。」を企業理念とし、宮崎から情報発信しています。なぜヒット商品を生み出すことができたのか、どのようにすればヒット商品を生み出すことができるのか、商品開発の極意についてもお話して頂きました。
10月は宮崎県の若草HUTTEさんと栃木県のジェネックスさんです。
若草HUTTEさんには、条件不利地である宮崎県渡川地区(宮崎市から車で2時間)を拠点に「ヤマ」と「マチ」を繋ぐ事業に掛ける想いや、起業するまでの苦労について、熱心に語って頂きました。
ジェネックスさんは、「轟オーダーシステム」というセルフオーダーシステムを運営しており、新型コロナウイルス感染拡大を受けて今後に注目の事業者さんです。元銀行員がなぜ起業したのか、飲食店業界への進出など今後の展望も含めてお話して頂きました。
11月は東京都のお祭りジャパンさんと高知県の有安さん、有澤さんです。
お祭りジャパンさんは日本で唯一の祭り支援事業者であり、代表者は高知県の東部出身です。“資金不足””人手不足””アイデアのマンネリ化”といった祭りの現状に課題を感じ、その課題を解決したいという想いから起業をされました。マネタイズが難しい事業であり、かなり苦労されたそうですが、沢山の人を巻き込み、そして助けてもらい、辛抱強く取り組んできた結果、現在があるとおっしゃられていました。
有安さんはPCインストラクター、有澤さんはアロマカフェ、それぞれKSPを活用して起業されました。有安さんからは「子供が起きている間に帰れるお父さんを増やしたい」、有澤さんは「祖父が続けてきた場所をなくしたくない」、という想いからの起業話がとても印象的でした。
今回登壇頂いた起業家は、いずれも地方発の起業家です。
高知での起業と環境面(条件面)での差はほとんど無く、受講生にとっても身近な存在(先輩起業家)です。また、実際に苦労しながらも事業化に繋げた方達の話ということもあり、受講生全員が熱心に話しを聞かれていました。
第2回実践プログラムは12月12日からスタートし、9人の受講生がビジネスアイデアをブラッシュアップしています。
KSPではその他にも起業相談や各種セミナーを実施しています。
起業に興味がある方は是非ご利用ください!