全国の高齢者の方と話ができる機会を増やしていきたい~合同会社さわもと 澤本洋介 さん~

今回は、高知県本山町にある通所介護事業所"デイサービス長老大学"と、"デイサービス長老大学オンライン支店"を運営されている、合同会社さわもと 代表 澤本 洋介さんにインキュベーションマネージャー(IM)池上がインタビューしました。

 

 

■コロナ禍で新たな介護を模索

 

 

長老大学は高知県本山町で、高齢者向けの通所介護事業所(デイサービス)を運営しています。

介護が必要なお年寄りを朝お迎えに行き、日中ご飯を一緒に食べたり、お風呂に入ったり、体操をしていただいた後、夕方、家までお送りします。

 

デイサービス長老大学の特徴として、利用者の皆さんに、昔の仕事・暮らしのこと、今考えていること等を、お聞かせいただく"聞き書き"という時間を設けています。

聞き書きの時間があることで、利用者さんが昔を思い出して、元気になり、利用者さん同士の会話が弾む効果もあります。

 

利用者さんと、ご家族から許可をいただけた方については、お聞かせいただいた内容を、地域紙媒体やHPに残し、高齢者の皆さまの知識や経験を若い世代に共有する活動もしています。

 

長引くコロナ禍の中、新たな介護を模索し、オンラインの聞き取りサービス”デイサービス長老大学オンライン支店”を始めました。

 

長老大学オンライン支店では、職員が高知県外の利用者さんとオンラインでの”聞き書き”に取り組んでいます。

パソコンなどの機器を使うので、スムーズな運営をするために色々と工夫をしなければいけないと思っています。

 

 

■一昨年から、デイサービス長老大学オンライン支店を利用されている大島さん(東京在住)

 

コロナ禍で通っているデイサービスがお休みになり、困っていたところ、娘さんがデイサービス長老大学オンライン支店を見つけたのがきっかけで、サービスを利用するようになった大島さん。

 

現在は、娘さんにパソコンのサポートをしてもらいながら、週2回ほどサービスを利用しています。オンラインで昔のことをお話したり、音楽に合わせての体操、口腔体操、脳トレなどを楽しくされています。

 

 

■オンラインだからできること

 

 

本山町の通所介護事業所デイサービス長老大学においても、オンラインによる”聞き書き”を実施しています。

長老大学でのオンラインの聞き手は、県外の職員さんが多く、最近は高知市の方も手伝ってくれています。

 

私自身、元々"話を聞く介護"というのをやっており、ブログなどで情報発信をしていると、県外からわざわざ高知に訪ねてくれた方が何人かいらっしゃいました。

今では、聞き手として働きたいという声を沢山いただいています。

 

デイサービスの現場では、利用者さんと話をしながら周りを気にしなければいけません。

オンラインだと、目の前の利用者さんに集中することができるので、利用者さんに伝えたいことが伝わりやすく、聞き手の職員もやりがいを感じています。

 

 

■利用者さんの話をじっくり聞くデイサービスを作ろうと決意

 

カヌー好きが高じて、千葉から、川が綺麗な本山町に移住しました。

移住当時は鍼灸マッサージ師としてやっていこうと思っていましたが、介護現場で働いていた妻が、ケアマネとして独立したいということもあり、私もケアマネの資格をと取りました。

 

ケアマネをしている中で、デイサービスを利用したら元気になりそうな方がたくさんいるのに、利用されていない方が多いことに気づきました。

そこで、利用者さんに来ていただけるように、利用者さんの話をじっくり聞くデイサービスを自分達で作ろうと思いました。

 

土佐山で開催された高知県主催の研修に第1期生として参加し、デイサービスのプランを練り事業化することができました。

 

 

■KSPアドバンスコースを有効活用

 

KSPでは、オンライン支店開設に向けてアドバンスコースを受講し、メンタリングでは的確なアドバイスをいただきました。

 

メンターの宇都宮さんから、「サービスは、受け入れられる時期というのがある。早くやったところが勝つとは限らない。今はパソコンを使える高齢者が少ないけれども、高齢者がパソコンを使える流れがもう少し後に来る。」とおっしゃっていただきました。

 

デイサービス長老大学オンライン支店は、力を蓄えながらじっくり取り組みたいと思っています。

 

KSPアドバンスコースの研修で一番印象に残ったのは、”商品の値段だけは顧客からは聞かない”というところです。

 

今まで、お客さんに聞いて価格設定をして、失敗したことがすごくありました。

今思えばもっと高い値段でも利用していただけたんじゃないかと思います。

ビジネスモデルについても凄く勉強になりました。

 

 

■今後について

 

 

オンライン支店では、大勢でできるコンテンツと、1対1で取り組むコンテンツを組み合わせ、多くの利用者さんに対応できるよう工夫をしていきたいと思っています。

 

今後は、本山町の長老大学をしっかり運営しながら、デイサービス長老大学オンライン支店を通じて、全国の高齢者の方と話ができる機会を増やしていきたいです。


デイサービス長老大学HPはこちら▼
https://www.chouroudaigaku.com/



文責/池上 幸男