~ドロニクスデザイン 松村真吾 さん~
ドローンで高知県の生活の下支えができる未来を作る
「ドロニクスデザイン(南国市)」は2021年2月に設立され、ドローンでを使って農薬散布や苗木搬送などをされ行っています。
今回は代表として活躍されている松村 真吾さんにインキュベーションマネージャー(IM)の池上がインタビューしました。
■ドローンで出来ることは全体的にやりたいと思っています仕事を創る
「ドロニクスデザイン」は、ドローンの技術を使ったという造語です。仕事を創造する会社になりたいと思ってデザインという文字を入れています。
現在は、農薬散布と林業の苗木の搬送が高いウェイトを占めています。前職のヘリコプターパイロットの経験を活かし、ドローンで出来できることは全般的にやりたいと思っています。
今後は測量、インフラ点検の分野にも参入したいと考えています。
国交省が建設土木業の生産性の向上を目指す目的で、ICTを使うのが国の政策上必須になっています。災害も昔に比べて甚大な被害のものが増えてきています。高知も南海トラフ地震が前から言われ懸念されているので、有事の備えとして活躍できたらいいなと考えています。
■前職での航空関係の経験が役立つ
機体についてはマルチ機能のものがあればよいのですが、ある程度の機能を求めると必要な仕事内容により機能に特化したものがも必要になってきます。
ドローンは現在、大型化・長距離化していますので、ヘリコプタークラスサイズで遠隔操作、もしくは自立で可能になる世界自立飛行が可能になる未来を思いを描きながら、今のうちに準備しています。
実務をやっていくと、国交省に許可を取る必要があります。
機体に応じて安全性の審査をう受けて飛ばすので、買って終わりの世界ではありません。ドローンを飛ばす際にも場所に応じた機関と調整が必要になります。
大きい機体で飛ぶ場所ことが難しい場所だと、自分でマニュアルを自分で作らないといけません。マニュアル作成後に、国交省の審査をう受けたものでないとドローンを飛ばせません。場合によっては、かなり時間がかかる場合がありますが、前職での航空関係の経験が生きていますね。
■オンリーワンの機体性能をい生かした事業展開
国の施策の一つにドローンが挙げられているので、大手がどんどん入って算入しきている状態です。大手と同じ土俵で勝負するというよりも、ニッチな所を攻めていきたいです。
撮影会社さんや測量会社さんは、手段としてドローンが手段として使われておりいるのに対して、僕のように事業自体のメインがドローンというのケースは事業展開が難しいです。今後は、いかにそれぞれの業界に入っていくのかがポイントだと思っています。
そのポイントの一つとして事業で使用しているドローンはの仕様をカスタマイズし、世界で1つしかない仕様となっしています。
そのおかげで、県外の企業さんから鉄塔の架線の張替えをドローンで実施する仕事の依頼をいただきました。
本来なら人がやるワイヤーを張り替える作業を、ドローンが変わりにやるというものです。
他には、冷害を引き起こす季節風のメカニズムを観測するという依頼をいただいたりしています。ドローンを1,000メートルくらい上げて気象観測するというものです。
通常航空法では150メートルまでしか機体を上げてはいけないことになっていますので、1,000メートル上げるとなると、関係機関を含めていろいろな調整や許可を取るが必要がありまです。
そういったニッチだけれども、大型でパワーがあり安全性のあるな機体というメリットを活かした案件をいただけるようになりました。
使用している機体の強さは事業の強みだと考えています。
他にはスタジオ会社さんからライティングのご依頼もいただいています。通常、野外で大きな照明を一度セットすると、機材の位置などの設定を変えるのは難しいのです。
そして、すごい人数と機材が必要になってきます。そこまでしても従来のやり方だと撮影できる内容には限りがありますが、ドローンだと微妙な調整が可能になり、撮影内容の幅が広がります。
■KSPで起業のきっかけをつかむ
当初はドローンを使った事業は考えていませんでした。
高知に帰ってきて何をするかは決めていませんでした。高知に帰ってきて、だんだん高知の良さに気づいてきました。就職するのも考えましたが、一回人生をリセットして考えたところ、ある時に人から「起業してみたら?」と言われて起業を意識するようになりました。
最初は起業なんて無理と思っていましたが、いろいろな方にお話を聞いているうちに起業に対するイメージが明確になりました。
KSPのプログラム(ステップアッププログラム)に参加し、ドローンとアウトドアの事業を検討するようになり、最終的にはドローンの事業をすることをに決めました。
プログラムでは、トライ&エラーを繰り返しながら、結果を出すことの大事さを学びました。
自分自身、考え込んでしまうタイプなので、少しでも自分の中にあるものを出してみて、文字や絵にしてみたり、プログラムに参加されている方からフィードバックをもらいったりと、早い段階で判断ができたのが良かったです。
ドローンは時代の時流にも乗っているので良いと思いました。
ビジネスパートナーもKSPで出会えました。KSPでマッチングしてもらい、現在は農薬散布も協力してもらうなど、ドローンをやる時は常に一緒に手伝ってくれています。
■コロナがきっかけで事業が進むことに
コロナ禍で様々な動きが止まりましたが、悪いことばかりではありませんでした。
中でも本来対面でやっていた都心のドローンのセミナーが、オンラインで参加できるようになったのがは大きかったです。
最新情報や、すで既にやられている方の話を聞き、ドローンがビジネスとして成り立つという確信を得ました。
その時は、もっと準備しようと考えていましたが、情報に触れていくうちに、これ以上遅く立ちあげるといけないという危機感も生まれました。
開業前に、テストマーケティングとして農薬散布を実施すると、自分が思っていた結果が出たので、2021年の2月に開業しました。
テストマーケティングを実施した地域はドローンでの農薬散布がされていなかったことと、農家さん自身が農薬散布に困っていたので、すぐに話が決まりました。実施後は、周りに僕のことを紹介してくださり、おかげ様で農業法人からも依頼をいただけるようになりました。
■ドローンが高知の生活を下支えになることを目指して
ドローンは空を飛ぶタイプだけでなく、地上型や水中型もあります。地上型ドローンが野菜を画像認識して、野菜を収穫することも可能になってきています。技術を活用して、少子高齢化が進んでいっている県内の地域にでドローンが活躍できればと思います。
僕が住んでいる地域は、若い就農者もが少ないので、現在農業をやってらっしゃる方がいかに長く続けられるようにするかが大事だと考えます。
高知県はドローンを活用している最先端の県になる可能性があると思っています。
また、ドローンは自宅や事業所で遠隔で操作できます。そういった特性をいかして、自宅から出られない方の雇用を生むことが出来できるとも考えています。
前職で関わっていたヘリコプター業務の最上級の仕事は救命、救難、捜索です。将来的には、それがドローンで出来できるようになればと思っています。
高知で災害が起きた時に、情報を県庁と連携共有し、避難の誘導や孤立者への物資の輸送などがにドローンが活用できればいいですね。
全領域でドローンが高知の生活を下支えができると思っています。今後はそういった事業展開を今後は目指していきたいです。
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(文責:IM 池上)