~BLUE AND WHITE DESIGN 高橋雄平 さん~

今までの経験を活かして、地域活性化のためのキープレイヤーを目指す

今回は、BLUE AND WHITE DESIGN 代表 高橋雄平さんにインキュベーションマネージャー(IM)池上がインタビューしました。

 

高橋さんは、2年前に東京から高知に移住され、地域おこし協力隊とデザイナーとして2本立てで活動されています。

 

 

 

■土佐町で新しく事業を立ち上げたクライアントからの仕事をメインに活動

 

BLUE AND WHITE DESIGNという屋号は“オオルリ”という土佐町のシンボルの鳥の名前にちなんで名付けました。

 

事業の屋号を町に由来した名前にしたいと思っていたところ“オオルリ”のことを知りました。

最初は“オオルリデザイン“にしようと思いましたが、もっとカッコよくて振り切った名前にしたかったので、オオルリの英名からBLUE AND WHITE DESIGNとしました。

※オオルリの英名は、Blue-and-white Flycatcher.

 

クライアントは土佐町で事業をされている方が多く、町内で新しく事業を立ち上げたトレーニングジムの案内リーフレットのデザインや、カヌー体験のチラシ、銀行さんと役場のSDGsの勉強会のチラシ、商品のパッケージデザインなどを制作しています。

 

リサーチからカメラ撮影まで自分で行い、最近はウェブサイトの新規立ち上げのプロデューサーとしても携わっています。

 

 

■単価については常に試行錯誤

 

安請け合いで沢山仕事をしないと生活していけないとなると、色々な所に支障をきたすと思います。

ですので、バランスのいい仕事量で生活していける料金設定をしています。

 

とはいっても、初めて地方で仕事するので葛藤は多いです。

料金については、常に試行錯誤しつつ、仕事の内容をしっかりクライアントに説明し、納得していただいてから、受けるようにしています。

 

 

 

 

■前職で幅広くデザインに関わる

 

 

移住前は、東京の広告デザイン会社でプロデューサーとして、デザインと名の付くものは何でも経験してきしました。

 

仕事で携わる範囲も広く、小さなものから某大手ビール会社の47都道府県用の販促物などにも関わり、色々な案件をトータルでプロデュースしていました。

 

 

■地域おこし協力隊任期中の起業を実現

 

妻の実家である高知には、年に数回訪れていました。

高知は子育てがしやすい環境ということもあり、妻と相談し、早く高知に移住しようと決意しました。

 

高知に移住することを決断し、高知の林業や、民間企業等の仕事についてリサーチをしたときに、地域おこし協力隊のことを知り、高知に帰るきっかけとしてはいいんじゃないかなと思いました。

 

妻の実家に住むことが決まり、役場に今後のキャリアを活かせる仕事について相談したところ、ご縁があり、地域おこし協力隊として勤務することになりました。

 

当初は、任期中の3年で準備しつつ、任期後に起業するプランでした。

しかし、高知県は起業のサポートが厚く、土佐町自体も起業に対して理解があるので、任期中の起業もいいかなと思うようになりました。

 

協力隊の活動と並行して、個人としての仕事の話を数件いただいたこともあり、任期1年目で起業しました。

任期後のことを考え、起業して、役場の仕事と個人の仕事の線引きしたほうがいいと思っていたのも起業を決めたきっかけになっています。

 

個人の仕事も増えてきたから、それに合わせるように起業したという感じです。

 

起業後も時間をうまく利用して、周りの方にアピールすると、段々お仕事のお話をいただけるようになり、今では空間のデザインや店舗の内装、見せ方について相談を受けることもあります。

 

 

■高知県創業支援事業費補助金を活用

 

土佐町の移住支援金がきっかけで、県の方から高知県創業支援事業費補助金※をご紹介いただきました。

※高知県内で新たに創業される方を対象とした創業にかかる費用を一部補助する制度

 

1度目の申請では不採択だったのですが、KOCHI STARTUP PARKの個別相談や、事業計画策定セミナー等を受け、事業の内容をブラッシュアップし、2回目の申請で採択されました。

 

補助金は、開業資金として現在の事務所の備品等の調達に活用させてもらいました。

 

 

■今後について

 

 

地域おこし協力隊の活動をしながら、デザイナーとのバランスを取りつつ色々と試してみたいです。

 

今後の仕事のエリアは土佐町、徐々に嶺北地域、高知市内となってくると思っていましたが、1人でやっていると土佐町・嶺北地域だけで十分だとわかりました。これは起業してからの発見でした。

 

活動エリアを広げすぎると手に負えなくなるので、仕事量のバランスをうまく考えながら、土台を固めていくつもりです。

将来的には、仕事の幅が広がり、この町で雇用が1人でも生まれるようになり、地域に貢献できたら嬉しいです。

 

 

 

文責/池上 幸男